現在50代以上の大半の方は、自宅を『持ち家』として所有していると思います。当然『終の棲家』として、老後も今の自宅で老後を迎えようと考えてる方も多いのではないでしょうか。
ただし現在の持ち家は、仕事を優先し通勤に便利な場所であったり、こどもの通学や子育てに良い環境を基準に選びませんでしたか?今の自宅は老後も暮らしやすいですか?

今の自宅は老後も快適?
老後も持ち家に住む?
定年後は仕事がなく、子供も自立して夫婦二人だけの生活になります。持ち家の立地もサイズも、老後の生活が快適に送れるとは限りません。定年はライフスタイルが大きく変わる大イベントです。定年後の暮らしを想像して、老後も現在の持ち家に住む理由があるかどうかを一度見直すと良いでしょう。
自宅の価値を調べておく
購入した現在の持ち家に老後も住み続けるにしても、住み替えるにしても、今の持ち家を売却したらいくらになるのかを知っておくことは大切です。
住み替える場合は、自宅の売却によって得られる資金により、セカンドライフの住まいの選択肢が異なります。老後も持ち家に住み続けると決めても、パートナーの介護が必要になり住み替えを余儀なくされ、自宅を売りに出すことになるかもしれません。
また、住宅ローンが残っている場合、自宅を売却しても住宅ローンの残債が残るような状況だと、売りたいときに売れないということにもなります。
自宅の価値を調べる際に注意したい点
建物の価値は10年を過ぎると大幅に下落するといわれており、木造の家は、税法上22年経つと価値は1割になります。もちろん30年経った家でも、使い勝手が良い間取りだったり状態が良い場合きれいには値段が付きますが・・・。
昨今の不動産相場を見ても、都心部の人気のあるエリアを除いて、ほとんどの地域で地価は下がり続けています。ちょうど皆さんが定年を迎え、住み替えする頃自宅は築20~30年。建物は築20年以上になると資産価値はほぼありません。売りに出すのも家を解体し更地にしてから、土地を売るのが一般的です。更地化にも150万程度の資金が必要です。
また家や土地は、買い手がありはじめて売却できます。実際に自宅を売るとなった場合、なかなか買い手が現れないと相場よりも少し安めに出すことになるでしょう。また売れたとしても税金が取られます。
いざ自宅を売りに出す時に「もっとうちの家は高く売れると思ったのに!これじゃあ老後の資金計画の修正が必要に・・・」なんてことにならないように、自宅の価値は低めに見積もる方が良いでしょう。
自宅の価値が分かると資金計画が立てやすくなる
もちろん50代の方が、今現在の自宅の売却価格を調べても、定年後実際に売りに出す時の相場とは異なっているでしょう。大事なのは今の持ち家にどのくらいの価値があり、「もし売ったらいくらになるのか」というだいだいの相場を知っておくことです。
リタイアまでに、転勤やお金の問題で持ち家を賃貸に出したり、売却する可能性もあります。なによりも持家の価値がわかると、老後の資金計画が立てやすくなります。
リタイア後の期間は想像以上に長く、病気や介護など不足の事態も起こります。ご自身の資産と負債をなるべく正確に把握するためにも、一番大きな資産である自宅の価値を知ることは重要です。
現在の持ち家に住み続けるなら
そのまま住み慣れた自宅に住み続ける場合は、住宅ローンの対策や、家の老朽化によるリフォーム、バリアフリー化などの対策が必要なので今から準備をしておきましょう。