「リウマチ」とはどんな病気?
「リウマチ」は様々な病気の総称
「リウマチ」というと、慢性的な関節痛や関節の変形といった症状をイメージすると思いますが、「リウマチ」という言葉は広い意味では、関節や関節周辺の骨や筋肉などが痛む病気全般のことを指します。普段「リウマチ」と呼んでいる病気は、一般的に「慢性関節リウマチ」(以後関節リウマチ)のことです。
「リウマチ」には、「関節リウマチ」の他、皮膚や内臓にも症状があらわれる「全身性エリテマトーデス」、骨の変形が起こる「変形性関節炎」、足の親ゆびの付け根の関節が赤く腫れて痛みだす「痛風」などがあります。これらの病気はまとめて「リウマチ性疾患」と呼ばれています。
リウマチ性疾患は大きく5つ
リウマチ性疾患は基礎にある原因によって大きく5つに分類されます。「リウマチ」を理解する為には関節の痛みだけにとらわれず専門医にかかりその原因をよく調べることが大切です。
外傷や加齢にとまなう骨、軟骨の変形によるもの
外傷や老化が引き金となり、関節の骨や軟骨が変形して痛みが起こるもの。
ストレスなどによる心因性疼痛症候群
身体的な原因がないにもかかわらず、ストレスなどの心理的なものが原因となって生じる。関節にうずくような痛みがおこるもの。
免疫の異常によるもの
本来細菌やウィルスなどの外敵を排除する仕組みである「免疫」に異常が起こり、自分を攻撃してしまうことから関節に炎症が起こり痛みを引き起こすもの。
細菌やウィルス感染によるもの
体内に入り込んだ細菌やウィルスが、関節に炎症を起こしたり免疫に異常を起こさせたりするもの
代謝の異常によるもの
体内で物質が分解、吸収されていくプロセスを「代謝」という。この機能に異常が起きたため尿酸やカルシウムなど、様々な物質が関節にこびりつき、炎症や痛みを引き起こすもの。
関節リウマチとは
「関節リウマチ」とは、関節に起こる炎症などで起こる痛みや腫れ、進行すると変形や機能障害が起こる病気です。
また、「関節リウマチ」は関節の症状だけではなく、微熱やだるさ、食欲不振などの全身の症状に悩まされることもあります。さらに病状が悪化し関節が変形してしまうと、日常生活に支障をきたすことになります。
関節リウマチの現状
日本全国で、「関節リウマチ」に悩む人は、100万人ともいわれ、高齢化に伴い年々増加しています。関節リウマチは、男性より女性の方が4~5倍も多く発症しています。また30~50歳で多くの人が発症し、特に40歳代がもっとも多く、人生の中でもっとも多忙な年代に発症するとあって、とてもつらい病気のひとつとなっています。