リウマチはこんな症状ではじまる
関節リウマチの初期症状
関節リウマチは早期に治療にかかることができれば、症状の進行を食い止めることができる病気です。そして発見が早ければ早いほど治療効果はあがります。
しかし、関節リウマチの初期の段階では、診断の決めてがなく専門医でも判断に迷うことがあります。
なぜなら、「関節リウマチ」というと関節に起こる症状に注目しがちですが、リウマチは全身に様々な症状を起こす病気といわれています。そして症状のあらわれ方も決まっていません。関節リウマチの初期の症状として、いきなり関節の痛みという特徴的な症状が起こることは少ないといわれているからです。
関節リウマチの初期のからだのサイン
多くの場合関節リウマチはとてもゆっくり進行し、初期の段階では「からだが熱っぽい」「食欲不振」「からだのだるさ」などといったはっきりしない症状が慢性的に続きます。これらが関節リウマチの発症を知らせる最初のサインになることがあります。そのため、ごく初期の段階で診断しても、関節リウマチとは診断されずにカゼや自律神経失調症などと診断されてしまうこともあります。
リウマチの初期症状のひとつ「朝のこわばり」
関節リウマチは関節の痛みや腫れといった症状の前に「こわばり」を感じることが多いようです。「こわばり」とは関節がなんとなくぎこちなく、腫れぼったくて動作がしにくいといったような状態です。朝、起きた時によく感じ「朝のこわばり」とよばれます。昼寝や、長時間関節を動かさないでおいた後にもみられます。こわばりは炎症部位に関節液がたまるために起こり、こわばりの時間が長いほど病気が活動的であると言われています。
この「こわばり」がどこか一つ以上の関節で、しかも左右対称にみられる場合は関節リウマチの疑いがあります。ただごく初期のこわばりは、動いていると自然に消えていくため放置している人も少なくありません。
これらのサインを上手くキャッチし、早期に診断を受けることが効果的なリウマチの治療につながりますが、実際には具体的な関節症状が表れてから気づく人が多いのが現状です。
やがて痛みと腫れといった症状が
そして、関節リウマチの痛みには、関節を動かしたときに痛む「運動痛」と、関節部位を指で押さえると痛む「圧痛」の2種類がります。こわばりに加えて、左右対称にこれらの関節の痛みがあるなら関節リウマチである可能性は高くなります。これらの症状は手足の指からはじまることが多く、手の指では特に指の第二関節や指の付け根の関節からおこります。
さらにひざなどの関節が左右対称に腫れている場合はいっそうの注意が必要で、これらの症状が6週間以上続く場合は、医師の診断を受けるべきです。
関節以外のリウマチの初期症状
関節リウマチは関節だけでなく全身の病気です。リウマチの初期症状のチェックの際には、関節だけでなく全身の症状もチェックする必要があります。
全身にあらわれる症状は様々で、リウマチの炎症の結果により全身にあらわれる症状もあれば、リウマチの症状が進行して合併症を起こしその症状としてあらわれるものもあるのです。リウマチの症状に加えて、貧血、視力低下、口内炎、涙や唾液が出にくい、息切れなどの症状がある場合は、リウマチに加えて合併症を併発している恐れがあります。
一方関節の症状に先行して、全身の症状に気づくこともあり、カゼを引いて微熱が続いた後、からだのふしぶしが痛み出しリウマチの症状が出始めるといったこともあるので注意が必要です。