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年金の仕組み

年金制度の基本的な仕組み

公的年金は、働き方や勤務先によって「国民年金」「厚生年金」「共済年金」の3つの制度に分けられます。年員制度の土台となる「国民年金」、会社員が加入する「厚生年金」、公務員が加入する「共済年金」。まずは自分が加入する年金制度を確認しましょう。
※注)2015年に共済年金は厚生年金に統合され一元化となる。

自分が加入している年金はどれ?

国民年金は国が運営する制度で、20歳以上60歳未満のすべての国民に加入が義務付けられています。自営業者の方は国民年金のみ加入しており「第1号被保険者」と呼ばれ、会社員や公務員は「第2号被保険者」、専業主婦は「第3号被保険者」となります。

3種類の被保険者
第1号被保険者 自営業者、短時間のパート、無職や休職中の人、20歳以上の学生など 加入は原則60歳まで。免除の制度あり。
第2号被保険者 民間企業の会社員、公務員、 加入は原則70歳まで。勤務先が半額を負担。
第3号被保険者 会社員や公務員の配偶者(専業主婦など) 加入は60歳までで、保険料を納める必要はない。

会社員も国民年金に加入している

国民年金というと、自営業者や学生・フリーターなどが加入する年金というイメージがありますが、会社員や公務員であっても国民年金に加入しているのです。会社員の方なら、毎月厚生年金として保険料が天引きされていますが、この厚生年金の保険料には国民年金の保険料が含まれています。

厚生年金は2階建て部分

国民年金に上乗せする形で、会社員は厚生年金、公務員は共済年金にそれぞれ加入してています。厚生年金と共済年金は、企業などが保険料の半額を負担する仕組みになっているので、みなさんが毎月天引きされている年金保険料は実質の半分ということになります。

民間企業の会社員や公務員は、国民年金に上乗せする形で2階部分の保険料を毎月支払っており、支給の際も2階部分がプラスされるため、国民年金だけの人より多くの年金を受け取ることができます。

現在(2013年9月現在)の厚生年金の保険料は、報酬(給与やボーナス)の17.12%をかけて算出される。(内半額相当を企業が負担)

専業主婦の年金は?

会社員や公務員の配偶者で専業主婦(夫)の場合、別途保険料を納めずに国民年金に加入していることになり、自分の名義で年金を受け取ることができます。

ただし、専業主婦であっても届出が必要です。届け出をしていないと、その期間は「第3号被保険者」として認められず、保険料は未納扱いとなります。

主婦がパートで働くなら年収130万円未満

上記の通り専業主婦であれば、国民年金の負担約15,000円を払うことなく保険料0円で払っているとされます。しかし、パートなどで収入を得るとなるとちょっと変わってきます。

勤務先の正社員と比べて、働く時間が4分の3以上(多くの場合、週30時間以上)であれば、正社員と同等とみなされ、「厚生年金」に加入する必要があります。(給与年収が約130万円以上)もちろん社会険料が天引きされるので、手取りの給与金額は少なくなります。

主婦の方はこれを嫌って、働く時間を調整し年収を130万円未満に抑える人がほとんどですが、社会保険料を支払っているので、受け取る年金額も当然上乗せされます。

夫の死後女性ひとりの老後生活を考えたり、老後資金が十分に用意できていない場合は、パートであってもより働き厚生年金に加入するというのも検討する必要があるでしょう。とくに夫の退職後は国民年金保険料を支払う必要があるので、社会保険料を払い、少しでも老後に受け取る年金を増やそうとする人も増えています。

もっとお得な3階部分の加入者

会社員や公務員は2階部分の年金に加入していますが、勤め先によっては、さらに上乗せし、3階部分にあたる年金を受け取れる人もいます。

会社員であれば厚生年金基金などの企業年金、公務員であれば共済年金の職域年金(職域加算部分)と呼ばれる制度です。

企業年金はどこの企業でも実施しているものではなく、制度内容や名称も異なります。一般的にはその企業が退職者の老後の福利厚生を目指し、企業が掛け金を負担(拠出)する制度です。受給期間も、終身給付であったり退職後10年間と期限があったり様々です。勤務している会社に企業年金の制度がある場合は、老後資金を計算するために確認しておきましょう。

年金制度の体系図

年金制度の体系図(出典:厚生労働省ホームページ)

年金の受取りはどうなっているか

老後に受け取る年金は「老齢年金」と呼ばれ、国民年金から「老齢基礎年金」、厚生年金からは「老齢厚生年金」が支給されます。現役時代に会社員と自営業どちらも経験した人や、社会に出て会社員として働き結婚後専業主婦だった人は、それぞれの年金が支払われます。もちろん加入期間や支払った年金保険料によって、もらえる年金の金額は変わります。

また、年金は死亡した時に遺族に支払われる「遺族年金」や病気やケガで障害が残った場合の「障害年金」も受け取ることができます。

国民年金 厚生年金 共済年金
老後に受取れる年金 老齢基礎年金 老齢厚生年金 退職共済年金
病気やケガで障害を負ったときに受取れる年金 障害基礎年金 障害厚生年金、障害手当金 障害共済年金、障害一時金
加入者死亡時に遺族が受取れる年金 遺族基礎年金、寡婦年金、死亡一時金 遺族厚生年金 遺族共済年金

年金は25年以上加入しないと1円ももらえない?

老後に受け取れる「老齢年金」がもらえる条件は、原則25年以上加入していることが必要です。現在(2013年)の制度では、加入期間が25年未満だと年金が1円ももらえません。もちろん支払った年金保険料も戻ってきません。自分や妻の加入年数が足りているか不安な場合は確認することをおすすめします。(2015年10月より受給資格期間が10年に短縮される予定)

過去何年分かを追納できる場合もあるので、加入年数が足りなかったり、転職期間に年金の支払いが漏れている場合などは、この機会に追納しておくことをおすすめします。

結局、もらえる年金額は加入期間や支払った保険料に比例します。定年後の公的年金は収入の柱となるので、年金の仕組みを理解することはとても重要です。

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